日本吃音協会が公式ツイッターで、TBSに対し「水曜日のダウンタウン」の7月6日の放送内容について抗議文を送った。番組は吃音者に対する差別と偏見を助長するものであり、再発防止と番組制作の基準・指針の見直しを要求したとのこと。
吃音(きつおん、どもり)は、話し言葉が滑らかに出ない発話障害のひとつ。吃音に特徴的な「滑らかに話せない(非流暢:ひりゅうちょう)」は以下の3つ。
音のくりかえし(連発)、例:「か、か、からす」
引き伸ばし(伸発)、例:「かーーらす」
ことばを出せずに間があいてしまう(難発、ブロック)、例:「・・・・からす」
発話の流暢性(滑らかさ・リズミカルな流れ)を乱す話し方を吃音と定義(WHO)している。
バイデン大統領が吃音症として知られるほか、実話をもとにした映画「英国王のスピーチ」や、2019年にナイトスクープで感動回として話題になるなど社会に認知され、個性として受け入れられつつある。
番組ではお笑い芸人が後輩芸人を叱責し帰宅させるドッキリのVTRを放送。
一部で「吃音を笑いものにした」との声が上がっていた。
“後輩芸人”として出演したインタレスティングたけしは、2日、自身のツイッターで協会のツイートを引用し「またテレビジョン出たい!!」とコメントした。
この件で炎上したのは、吃音協会。
・決して「差別と偏見を助長」しているようなものでは無かった。
・抗議で彼らの活躍の場が減ってしまう方が余程彼らに対して失礼
・吃音をバカにする切り口でなく、先輩芸人はそこをイジっていない。単に出演したのが吃音の芸人だっただけ
この件について、全盲に近い弱視の漫談家『R-1ぐらんぷり2018』優勝者の濱田祐太郎がツイッターで、《バラエティーで障害のことをネタにするとすぐ関連団体が『差別を助長する』と抗議する。そうなるとテレビ局やスポンサーは障害者を使うのはやめようってなる。(中略)障害者にテレビでお笑いをさせないことこそが差別やろう》と投稿。
この騒動をきっかけに同協会のホームページを閲覧したネット民の間で、掲載されている“企業理念”の文章があまりに酷いと話題に。
《120万人。 この数字は日本人の吃音当事者のおおよその総数です。「生まれてこなければよかった。」この言葉は120万人の人が一度は思った言葉です。・・・・》
吃音者からは次々と《「生まれてこなければよかった。」なんて1秒たりとも思ったことはない》と声が上がり、物議を醸している。決めつけともとれる偏見に満ちた文言こそ差別では?現在、この問題表現は削除されている。
「からかい」や「いじり」なく、そういう個性として流される世の中になりつつあると感じます。
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